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* PopulouSCAPE
制作/太田浩史+伊藤香織+岡部友彦 |
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交通をいかに建築の論理のなかに定位するか。私は原広司の作業をそのような問いとして受け止め、自分の建築をもって応答していきたいと考えている。ひとつの応答法は、居住単位の周囲に展開される公共空間のありようを巡って、もうひとつは類似性によって支えられている「都市」を巡る作業の中に見出せるのではないだろうか。例えば原との対話がきっかけとなって作成することになったムービー「PopulouSCAPE」*は、アーバニゼーションがわれわれに突きつける「近傍」に拠らない論理基盤と、出来事の共時性を見出すための私なりの仮説的作業である。それは内なる世界風景の描写なのだが、内なる風景の一般化を続ける以外に、「DISCRETE CITY」に向けて交通のための窓を開く方法はないのだろうと私は考えている。場所と時間を超えることのできる言葉を、いつか原広司にも届けられればと思っている。
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