熊本県宇城市の「三角西港」は、わが国初の本格的な近代港湾施設であり、世界文化遺産として登録された「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成遺構である。このたび、宇城市・TOTOとの連携協定のもと、おもてなしの心を込めた特別感のある居心地のよいトイレへのリニューアル計画が進められた。

建築概要

所在地 熊本県宇城市三角町三角浦
施主 宇城市
設計 株式会社宮田設計
施工 有限会社内田防水工業
建築面積 50㎡(宇城市物産館)
41㎡(龍驤館)
延床面積 50㎡(宇城市物産館)
41㎡(龍驤館)
階数 地上1階
構造 木造
竣工年月 (改修)2020年3月(宇城市物産館)
(改修)2020年9月(龍驤館)

特長

改修の経緯

熊本県宇城市の「三角西港」は、明治の三大築港事業として1887(明治20)年6月に開港された。わが国初の本格的な近代港湾施設であり、2015(平成27)年、世界文化遺産として登録された「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成遺構とされてから、年間約24万人の観光客が訪れるスポットとなっている。改修前の満足度調査では、トイレ評価が最も低かったが、宇城市におけるさらなる「観光振興」および「熊本地震からの復興」を推進する取り組みの中、2019(令和元)年7月に、宇城市・TOTOとの連携協定を締結。このたび、エリア内施設において、おもてなしの心を込めた「特別感のある居心地のよいトイレ」へのリニューアル計画が進められた。

水まわりの特長

世界文化遺産に登録されているため、容易に外観変更はできず設計担当者、スタッフ内で綿密な打ち合わせ・調査を行い計画を進めた。また利用特性から、乳幼児連れ、高齢者、外国人、性的マイノリティなど多様な利用シーンを想定し、水まわり設計に盛り込んでいる。男女ともに便器は全洋式化とし、宗教信仰上の理由から水洗いする文化圏の訪日外国人などに配慮し、すべての大便器に温水洗浄便座を設置。特に宇城市物産館ムルドルハウスでは、男女一般トイレと別に男女共用トイレを設けている。さらに災害時も考慮し、節水型でもあるパブリックコンパクト便器・フラッシュタンク式を採用。内装も一新し、多くの配慮を形にした、おもてなしトイレが誕生した。

採用商品

掲載事例の画像や本文の無断転用はご遠慮ください。事例の内容は掲載時点での情報です。

事例(トイレ・洗面・浴室)一覧

パブリック向け商品

トイレ
 
洗面所
浴室
バリアフリー配慮商品・手すり・アクセサリー
Share
  • Facebookでシェアする

CLOSE