
——1人当たりの専有面積はどれほどでしょうか。
- 内山 平均で13㎡ほどです。これはワンルームマンション住戸で水まわりを除いた居住スペースの面積と同じ程度なので、狭いとは感じません。それに加えて、水まわりを含めたパブリックの場があります。独身寮は60%程度のレンタブル比で設計されているため、もともと共用部には余裕があるといってよいでしょう。
——掃除などの管理はどのようにされていますか。
- 内山 一定レベルの保守管理がされていること、とくに清掃が運営上のポイントです。入居者みんなでイベントとして大掃除をすることはありますが、どのシェアハウスでも基本的には週に4〜5日、専門業者を入れています。これは、1棟当たりの戸数が多いからこそできる管理です。以前は物件によっては入居者に清掃のトレーニングをして委託していたこともありました。これは緊張感が出て清潔に保たれる傾向にあります。
ちなみに、家賃以外の電気水道代を含む共益費は1万5000円程度に設定していますが、「あまりに汚す使い方や無駄使いをしたら、共益費は上がります」と周知しています。キッチンも、ある程度片づけておけば清掃してもらえるので喜ばれています。
料理道具は揃っていますし、料理好きな人であればほかの人に振る舞える。料理をしていなかった人も、簡単なレシピならやってみようかと思えます。入居者同士で、LINEのグループなどのツールを使って「今晩は一緒につくって食べましょう」などと集まることは頻繁にあるようです。
——トイレやシャワーブースの数は、どの程度の比率なのでしょうか。
- 内山 7~8室にひとつのシャワーブースを設けています。トイレはもう少し多めですね。
- 髙木 矢来町のシェアハウスではトイレがふたつ、シャワーがひとつ、バスタブは正方形の小さなものがひとつです。比率としては同じですね。
- 内山 シャワーは朝に浴びる人が多いようですが、朝もとくに混み合うことはありません。バスタブは当初は置いていたのですが、入ってはお湯を捨てるのでコストがかかりますし、意外と次第に使われなくなるので、今はシャワーブースだけです。
- 髙木 近くに銭湯があれば、湯船につかりたい人も問題ありませんね。





