特集3/ケーススタディ

シェアハウスという建築の形式を探って 篠原聡子さん ホームページへ 内村綾乃さん ホームページへ

 かつて江戸の神楽坂を上ると、坂の上に竹矢来で囲まれた小浜藩主・酒井家の広大な下屋敷があったという。その跡地である「矢来町」は、その後、大きな邸宅の住宅街であったが、今ではマンションや大邸宅の土地を分筆した小さな敷地の戸建て住宅も立ち並ぶ地域となっている。
「SHAREyaraicho」は、そうした家並みの一画に立つ、新築のシェアハウスである。
 法規上は、地上3階の鉄骨造の専用住宅。ただし、各階の天井と床とのあいだに隙間をあけ、さらに入り口まわりが3層吹抜けになっていることから、約10mの高さの大枠の中に、いくつかの箱が分散的に配置されたような、開放的なつくりとなっている。その箱の中が居住者の個室で、箱の傍らや上面に共用部分があり、その空間全体が入り口のテント膜によって、ゆるやかに外と隔てられる構成である。
 風でパタパタと揺れるテントの内側で、7人が共同生活を送っている。


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