人とのつながりを感じられる、
モリウミアスの特別な宿泊体験。
お話をお聞きしました。
この部屋は、子どもたちが使う寝室ですが、先ほどのダイニングと違って、一切熱源がありません。
つまり、自然エネルギーを取り入れる工夫と断熱だけで、寒い時期でも暖かさを保つようにつくられています。
はい。日中は、南側の窓から入る太陽光で十分。壁は北海道の住居並みに断熱材を入れているので、昼間は暖房を入れなくても問題なく過ごせる室温を保つことができます。
暖房を使うのは、冬の時期の夜ぐらいですね。
寝室の前にあえて水田を配置しています。
室内の天井にうつっているのが、水面の反射する光ですが、外の光が入り込むことで、室内がさらに明るく、気温も上がったように感じられるんじゃないでしょうか。
はい。ここに植えている木はまだ小さいですが、広葉樹です。
広葉樹は、夏場は葉が日差しを遮ってくれるので、室内を涼しくすることができる。逆に冬場は葉が落ちるので太陽光が入りやすくなり、暖かいんです。
昔の日本の農家では当たり前だったことも、今は忘れられてきている。だからこそ、この施設には取り入れてみようと思いました。
そうですね。子どもたちが使うものには特に気を遣っています。
例えば寝具は、「北の住まい設計社」製の二段ベッドを使っていますが、自然に優しい天然の素材(生きた木)で作られていて、薬品も一切使っていません。家具そのものが調湿してくれるので部屋の湿度を最適に保てるだけでなく耐久性も高い。何より安全です。
家具好きの人には、北の住まいの家具を子どもに使わせていると驚かれることもありますが、使うことで何かを感じ取ってもらえればと、意図して子どもたちが使うところに置いています。
ありがとうございます。
僕たちはそこに有るものを利用する、という考えをとても大事にしています。
施設自体木造なので、それをどう活かすかを考えることからプロジェクトが始まっていましたし。
この地域には卒業生の方も住んでいますから、学校らしさも残したかった。この施設には、まだ使い道が決まっていない場所も残っていますが、この一部未完成な状態も大事にしながら続けていきたい、という想いがありますね。