子供の頃から木をいじる事が好きでした。そして家具をデザインするという行為に出会い、師に出会い、空間に出会い、建築に出会い、幾年月が過ぎました。振り返ると今までデザインをしてきた家具/プロダクト/空間/建築、それぞれスケールは違うものの、そこには人が介在する「道具」そのものをつくってきたように思います。その道具は媒体となり様々な関係をつくることもあれば、日常の関係から道具がうまれることも多くありました。そして道具には形に表せない愛着や信頼などという想いが宿るはずだとも信じています。今回はそんな思いの中から生まれた「道具」を集め、新たに編集することで道具のまわりの「関係性」をお伝えできたらと思っています。今回掲げている「KuRaSiGoTo」とは、生活の要素である、暮らし+仕事+コトを要約した言葉です。生活に関わる道具のデザインを積み重ねてきた結果と、今後の活動の目印になる言葉だと捉えています。
2005年6月1日
小泉 誠
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