『Shiroiya Hotel Giving Anew』 定価11,000円 (本体10,000円+税10%) 著者=藤本壮介、橋本麻里、犬養裕美子、長谷川香苗、白井良邦 出版社=ADP
前橋市で300年以上の歴史を誇った老舗旅館の廃業後、地元出身の起業家を中心に再生され2020年に開業した「白井屋ホテル」。70 年代の既存建物の改装、増築を手掛けたのは建築家の藤本壮介さん。国内外のアーティストがコラボレーションしたことでも話題となり、今ではこのホテルに泊まるために海外から前橋を訪れる方もいるようです。その魅力を美しいグラフィックとともに紹介したこだわりの詰まった一冊。アートディレクションとイラストは、「All the Way to Paris」、英語版と日本語小冊子の2冊組です。(KM)
RURAL STUDIO AT TWENTY 定価5,280円 (本体4,800円+税10%) 著者:Andrew Freear, Elena Barthel, Andrea Oppenheimer Dean, Timothy Hursley 発行所:Princeton Architectural Press 輸入書籍のため仕入時期により価格が変動いたします。ご了承ください。
原書の『The Book of Tea』は1906年ニューヨークで出版されました。茶道を通して日本の精神や文化を説き、東洋の美意識を欧米へ向けて紹介しています。著者の岡倉覚三(天心)は、仏教美術の保護に努め、また近代以後の日本美術の概念を成立させた人物の一人でもありました。急速に西洋文化を取り入れはじめた明治期において、日本の文化を見直し広めた本書は、日本人にこそ読んでほしいものだったのではないでしょうか。
100年以上を経た今、日本人の私が読んでも、近代以前の日本的な美意識にはっとさせられ、禅の考え方など大きな発見がありました。(MM)