新商品開発物語

街のトイレにも「きれい」と節水を。「きれい除菌水」は、
快適かつ地球にやさしい技術でもあります。

「きれい」が街に
飛び出した。

自動洗浄小便器 超節水タイプ 「きれい除菌水」搭載

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アクアオートAタイプ 「きれい除菌水」搭載

わが家のトイレから汚れもニオイも追い出した、TOTOの「きれい除菌水」。この新技術が、今度はお出かけ先のパブリックトイレや自動水栓にも採用されました。パブリックな空間は人が大勢集まる分、汚れやすい場であり、また水などの資源を大量に消費する場でもあります。地球環境を大切にしながら、使う人の快適をどこまでも追求したい。 それと同時に運営する施設オーナーのニーズにも応えたい。水まわりのさまざまな「困りごと」を解決する、TOTOの新しい取り組みをふたりの開発者のインタビューからご紹介していきます。

聞き手・まとめ/村上浩平
写真/山下恒徳(ポートレイト)

小便器で、
5分の1という
超節水が実現

——まず「自動洗浄小便器 超節水タイプ『きれい除菌水』搭載」を開発された衛陶開発部の古田祐一さんにお話をうかがいます。「きれい除菌水」というのは、薬品も洗剤もいっさい使わず、水道水を利用して除菌するという技術ですよね。

古田祐一 そうです。水道水のなかにある塩化物イオンを電気分解して「次亜塩素酸」をつくり、その「次亜塩素酸」で除菌する、というものです。

——今回担当された新商品は、それをどのように活用しているのですか。

古田 ウォシュレットの場合は汚れやニオイをおさえて「きれいが長持ち」なんですが、私たちが手がけたパブリックスペースの小便器では、トラップ(排水口につながる貯留部)に残った菌をおさえて汚れを減らすことによって、節水レベルをさらに高めることを主眼にしています。

——節水ですか。

古田 昔からある押しボタン式の小便器では、1回あたり4Lの洗浄水を流していたんですが、今回の超節水タイプでは0.8L、つまり約80%減、従来の5分の1ですむ!(驚)、というところまで減らしました。

——へえ、それはすごいですね。しかし、最近だいぶきれいになってきましたが、街なかの男性用トイレって、どうしてこんなに汚れるんでしょう。

古田 パブリックトイレは大勢の人がひっきりなしに使いますよね。使用頻度が高いので、どうしても汚れやすくなります。とくに小便器やトラップに汚れが残ったままだと、固形物の尿石やニオイの元となるアンモニアができてしまいます。それが悪臭を放ち、ときには排水管につまって水があふれたりするんです。

——なるほど。

古田 それを防ぐため、これまでは、汚れや菌が残らないよう大量の水を使って洗浄していました。ところが当然のごとく、流す水量が多いと水道代が高くなってしまいます。大勢の人が使うトイレなら、なおさらです。TOTOが調べたところ、パブリックトイレに関する施設オーナーの方々の一番の悩みは、なんとかこの水道代を減らせないものか、ということだったんです。もちろん排水管に溜まる尿石が気になるという方も多いですけどね。


>> 「『きれい除菌水』の仕組み」の図を見る
>> 「大幅な節水を実現」のグラフを見る
>> 「排水口のきれいが長持ち」の図を見る

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