
どのように取り付けるか
取り付け方には、上の巻きしろが見える正面付けと、天井裏のボックスに隠し、操作チェーンしか見えなくする天井付けがあります。天井付けのほうは巻き上げたときに木製バーと天井のボックスの下面がピタッとフラットになる。すべて横内オリジナルデザインです。
取り付けで難しいのは、コーナーの開口部の入隅に設置する場合です。正面付けでは2面とも飲み込みしろが同じだと、巻き上げた際に本体どうしがぶつかってしまうので、片方の柱と幕板の幅を広くとって調節します。一方、天井付けではボックス内で高さをずらし、高低差をつけて設置するんですよ。
この仕様はわれわれと設計者、施工業者がチームを組んで初めて実現できるものです。とくに大工さんが一番手間ですね。何軒も経験して慣れた工務店ならともかく、初めての工務店は詳細がわかりにくいので、必ず事前に写真を見せながら説明するようにしています。
あらためて考えたら、1軒に数本は取り付けるので、すでに延べ500~600本は納めています。先日、横内さんの事務所の所員の方と話していたら、若い所員が知らない現場も僕が知ってるので、「岡本さん、全物件知ってるんちゃう? 横内事務所の生き字引やね」と言われ、自分でもすごいなと思いました(笑)。





