特集/対談+ケーススタディ3

極限に薄い床空間を切り分ける

畝森 もうひとつ重要なのが床の厚さで、各床の総厚で70㎜に抑えています。各階の用途を積層させていくと、どうしてもそれぞれが分離してしまうと思ったので、なるべく薄くして一体感がもてるように考えました。ここの構造は、柱梁を現しにしていますが、じつは柱の外側にフラットバーを溶接したブレースがあります。外壁側で剛性をとれたので、床を薄くできました。床は、角パイプの100㎜×50㎜を横使いにして、そこに合板を落とし込んだ混構造にしています。

——建築はある寸法の限界を超えると、突然違うものに見えてきますが、この床の薄さにもそれを感じました。

根津 螺旋階段のところに合板の小口が見えるわけですが、家具の天板の厚さと、床の厚さが同じように見えてくるんですね。今まで、家具と建築として分けて考えていたものが、つながってくるような不思議な感じがしました。


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