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業界をリードする先見性

 ニューハウス工業の先駆的な取り組みのなかでも、住宅産業全体に大きな影響をおよぼしたのが、今ではどこもがあたりまえに行っているプレカット技術の早期導入だ。まだ「プレカット」の言葉さえない71年に、自社のプレカット工場を建設していることからも、その先見性は明らかだ。
 創業当初、ニューハウス工業の家づくりは5~6人の大工に拠っていたが、その頃から「事業を拡大していけば、いずれ職人不足に悩まされる」、さらに「大工の腕の良し悪しによって出来上がる家に差ができる不公平感をなくしたい」という村上さんの強い思いが、「浜松のメーカーまで出かけていって」のプレカット技術の開発に結びついた。
 また、メンテナンス対応についての施策も、業界内でそうとう早い。自社住宅のメンテナンス業務を行う関連会社・ニューハウスサービスは、75年の創業である。
 品質の安定化や長期保証は、現在、消費者保護の観点から法律が躍起になって網をかけようとしている分野だが、ニューハウス工業では、およそ40年も前から取り組んでいるということだ。その原点に、同じお金を払っていて損をする人がいないように、あるいは長く安心して使ってほしい、という村上さんの「正義感」がある。

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