京都市、四条通の東端に鎮座する「八坂神社」は、「祇園さん」として崇敬される、京都観光の主要スポット。今回、築約30年が経過していた西楼門横にある公衆トイレが建替えられた。バリアフリートイレを新設、お子様連れ配慮の器具を設けるなど、国内外から訪れる多様な参拝者が、快適に利用できるよう刷新された。

建築概要

所在地 京都府京都市東山区祇園町北側625
施主 八坂神社
設計 有限会社種村強建築設計
施工 <建築>株式会社 ミラノ工務店
<設備>明和管工業株式会社
敷地面積 21,113.37㎡
建築面積 87.42㎡
延床面積 70.54㎡
階数 地上1階
構造 鉄筋コンクリート造
竣工年月 2023年12月

特長

建替えの経緯

京都市、四条通の東端に鎮座する「八坂神社」は、創祀が平安京遷都以前まで遡り、古来より都の疫病除けの神社として信仰されてきた。京都の人々には「祇園さん」として崇敬され、京都観光の主要スポットとなっている。国家の安寧と疫病消除を願う「祇園祭」は、京都三大祭・日本三大祭のひとつとしても著名。本殿をはじめとする境内外の社殿などは国宝や重要文化財に指定されている。今回建替えした西楼門横にある公衆トイレは、築約30年が経過し、大便器は和式便器であるなど器具の老朽化が進んでいた。さらに、訪日外国人観光客が和式便器を上手く使えないことによる汚れが目立ち、それにより「トイレが汚い」との声があがっていたため、参拝者の快適性や安全性を考慮しトイレの建替えが実施された。

トイレの特長

老朽化した建物は、境内の雰囲気と調和する趣のあるトイレへと刷新。以前の大便器はすべて和式便器であったが、改修後は訪日外国人観光客や高齢者が使いやすいように全洋式化し、さらに快適性に配慮してウォシュレットが設置された。また、建替え前にはなかったバリアフリートイレやお子様連れ配慮の器具を設けることで、多様な参拝者が安心して快適に利用できるようにした。洗面コーナーには、衛生面に配慮して、非接触で使用できる自動水栓と水石けん供給栓、さらに快適に手洗いができるよう電気温水器を採用。また、大便器ブース内や洗面コーナーに棚を設け、境内で授与されたお札や手荷物などを置けるようにするなど、国内外から訪れるさまざまな観光客が利用しやすい公衆トイレが完成した。

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