与件1
にぎわいのある小さな土地
建主のご夫妻は、長女の誕生をきっかけに家探しを始めた。建売りや中古の住宅を見学してまわるが、オーソドックスでモダンな趣味のご主人と、古民家好きな奥さまとでことごとく意見が対立。1年もたつと、世話をしていた不動産業者から「土地を買って、好きな家を建ててください」と勧められたそうだ。そして土地探しを続けるうち、候補のなかで一番小さく、一番単価の高いところを気に入ってしまった。
その敷地は、児童交通公園のゲートの真正面という特異な場所にある。とても人目につくところで、親子連れなどで日中はつねににぎわう。道より少し高い位置にある25坪は、正面左手(南側)を高い塀で通路と仕切られ、右手(北側)はレベルが下がり、奥(西側)には家が建て込む。玄関に廊下が続き各部屋に至るような一般的な住宅はイメージできなかった、とご夫妻は言う。
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