数年後に
本当の価値が
わかるときが来る
さらに、内装材の選択やサイン計画にも細かい配慮が感じられる。若い女性社員の視点に立った設計を心がけたという日建設計の加瀬美和子さんはこう語る。
「内装材もリラックスした場をつくりあげるため、床はフローリング、壁はムラのある塗装といった、あたたかみや表情が出る仕上げを選びました。サイン計画も同様に、インテリアの一部となるよう、空間の雰囲気に合わせたフォントを作成し、使用しています」
気になるバルコニーの使われ方については、上野さんによると、ちょっと一服するスペースや、個人の携帯電話で会話するときの居場所としても活用されているようだ。
今後の展開について、上野さんに水を向けると、こんな答えが返ってきた。
「奥行き2m以内ではできることに限りがあるので、本当にバルコニーが必要であれば、今後は容積率に算入されても、もっと広げることも考えています。また、このビルは新築で目新しさもあって受け入れられたわけですが、次にテナントが入れ替わる数年後も、はたして相場より割高な賃料でも選んでいただけるかどうか。本当の価値がわかるのはそのときではないでしょうか」
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>>「新青山東急ビル」の11F平面図を見る
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