エサキホームの最大の特徴は「お値打ち感」。その大きな柱が、冒頭でも述べた「広さ」である。つまり、「この値段でこの広さ!」と思ってもらえる「お得感」が武器となっている。間取りの基本は5LDK。4LDKもつくらないことはないが、「やはり5LDKのほうが売れる」というから、地域特性を見極めたものといえる。具体的に数字を挙げると、LDKは最低でも20畳、2階の個室は10畳1部屋、8畳2部屋、7畳1部屋の33畳以上が標準。少し小さい、10畳+7畳+6畳2部屋というタイプもあるが、それでも十分に広い。実際、南面した10畳のメインベッドルームに入ってみると、「個室」という表現がふさわしくないと思えるほどの広がりを感じる。また、駐車スペースとして3台分確保している家が多いのも特徴だろう。夫婦1台ずつに来客用ということだ。さらに「パントリーは必須にしていますし、ウオークインクロゼットや玄関収納などの収納も」充実。敷地自体が他社と比べて特別広いわけではないが、「設計の工夫」で廊下などを切り詰めて他社の追随を許さない。隣戸との視線のバッティングを防ぐ開口部位置の検討や、まとまった開発でも1戸ずつデザインを変えて個性を際立たせるなど、細かい設計の配慮も人気の秘密になっている。
もちろんお値打ち感は、住宅以外の要素、つまり立地条件などにも大きく左右される。どれくらい交通至便か、周囲の環境はどうか、などなど。5、6戸のミニ開発から100戸単位の大規模開発まで、幅広く手がけるエサキホームでは、条件のよい土地をいかに安く入手できるかがとても重要になる。「銀行の紹介など」で、そうした土地を開発できるのは、長年にわたる実績と信用の賜物ということだろう。
一昨年、昨年と、販売は500〜550戸と安定している。だが江㟢さんは、「まだ、たった500戸」と言い、「少し停滞している感じがしています。なんとかテコ入れしたい」と、今後への意欲を見せる。どこに、何を上積みしていくか。安定のなかで、エサキホームは新たなステージに踏み出しつつある。






