特集5/ケーススタディ

共に住まうためのルール

 運営管理を行うデクーンは、名古屋ですでに3軒のシェアハウスを手がけ、運営の委託は今回が初めてという。最終的に男性4人、女性9人の入居が決まっているが、どのような基準で入居審査をされたのか。代表の奥村さんにお話をうかがう。
「何人かで一緒に暮らすから、うまく会話ができる方、会話を楽しめる方を選びます。年齢の下限を設けて学生は断りましたが、ひたすら人物本位で、3時間くらいの面接をする。私と、社員である私の娘がOKすればいいと考えています。結果的には20代後半から30歳までと、年齢の近い方々になりました」
 シェアハウスの共用部は、フォーマルとカジュアルの線引きが難しい場所のように感じられる。そこでの振る舞いにはどんなルールがあるのだろう。
「私たちの場合、竣工から少しずつ入居してもらうので、最初の2カ月くらいは娘が一緒に住みます。そこでたとえば、テレビのボリュームは『25』でなく『23』まで、シャワーブースでは落ちた髪の毛は指でつまんで捨てて、出るときにはシャワーでザッと流してね、とか具体的にリードしていく。ルール集をつくっても誰も読まないから(笑)。最初の2~3人の入居者でコミュニティの雰囲気は決まってしまうし、後で修正は効かないんですよ」
「女性はスッピンだし、みんな部屋着でゴロゴロしてテレビを見ている。でもひとり暮らしだとヨレヨレのものを着ていても、ここでは気が引けるからちょっと上質なものを、となります。おしゃれな人が多い分、下駄箱の大きさがちょっと足りなかったという反省はありますが」  


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Movie 「LT城西」

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