人がひとりで過ごすための場を考えたい。建築家は、人同士のコミュニケーションが豊かになるための空間にさまざまなアイデアを提案してきているが、一方で、人はひとりで過ごす時間も長い。
何かに集中するとき、没頭したいことがあるとき、あるいは瞑想するときもあるかもしれない。
そして、このコロナ禍においては、リモートワークが進み、ソーシャルディスタンスも促されている。否応なく人と交わらない生活の渦中に立たされ、この災禍において「個室」の意義を再検討したいと考えさせられた。
人間がひとりになる場所としての「個室」をどうとらえるのか。上記の想いを投げかけ、複数の建築家たちに「個室」を計画していただいた。
表紙/常山未央さんと能作文徳さんによる「身の丈の部屋」。
2021年7月1日発行