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藤森照信


野蛮ギャルド建築展


'98年2月13日〜'98年4月4日

筋の通った立木を眺めていると、クサビで打ち割って板にし、割れ肌をなでてみたい。崩れかけた崖に露出する赤い土の前を通ると、手で練って壁に塗りたくりたくなる。
見ていると触りたくなり、触っていると組み立てて何かを作りたくなる。視覚と触覚と行動が子供のように、というか野蛮人のように未分離のまま大人になり、四十を過ぎてから突然、建物を作りはじめた。
手割りの板を張り、こねまわした泥を壁に塗ると、いったいどんな表情の建物が出現するんだろうか。
また、緑化問題について考えると、ヒフからうぶ毛が生えるように、建物から直接緑を生やしたくなる。同じ生やすなら、タンポポやニラのような草がいい。
壁から屋根にかけて垂直に咲くタンポポを下から見上げるとどう見えるんだろうか。熱い真夏の屋根の上で果たしてニラは白い花を付けることができるのか。
自然から採集してきた素材を使い、自然と人工との関係について想いをいたしながら手掛けた全5作のすべてを明らかにしたい。とにかく珍しいことばかり。
(藤森照信)
exhibition scene 入口のタイトルはワラ縄による「ヒビ割れ誘発目地」入り漆喰塗り。壁面はすべてこの仕上げ。床はウッドチップ敷き。天井はキャンバス地張り。
exhibition scene 「ニラハウス」の米松の屋根の一部を実物大で再現。ニラポットも埋め込まれている。

exhibition scene 「天竜市立秋野不矩美術館」第1ホールのためのテーブルとベンチ。千年ぶりに復原した「打ち割り」の技術について藤森氏が自ら説明中。
exhibition scene 「茅野市立神長官守矢史料館」の外壁で用いた「割り板」の実物サンプルと道具。
撮影 ナカサ・アンド・パートナーズ
講演会 : 「藤森照信の野蛮ギャルド建築」講演会
      2月27日 東京・イイノホール
      3月 6日 広島・広島県民文化センター

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