ギャラリー・間10周年記念 出展作家の原点作品展
アルキテクトニカ

First Steps

1982年
作品写真
我々の初期の作品「ザ・パレス」は、アルキテクトニカの原動力となる多彩なアイデアが展開する過程を表現している。それは、さまざまな色彩や開口部や立体が、空間と戯れるうちに数理的で抽象的な表現としてまとまり始め、次第に全体像がはっきりしてくる様に似ている。「ザ・パレス」は、建築の多様な要素と方向性の集大成なのだ。平面図の中で各パーツは、幾度も変化を繰り返しながら他者を浸食するダイナミックな要素(水や平地、街路など)と、躯体や塔、ペントハウスといった各形態とを結びつけていく。建物や街路、海からヒントを得たロジックが、縦と横に交差する合理的な線を生み出す。立体と立体の交わりは次元や空間に流れを生み出し、無限の可能性を感じさせる。無限の世界では人と街が一体化する。細かな構成要素が、最終的にこの一体化を完成させる。
(藤塚光政撮影)

前展覧会:Ideas (1993)
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