楽しく、リラックスしてショッピングを楽しみたい。
そんなお客様への想いに応えるため、この百貨店の室内デザインにはさまざまな工夫が盛り込まれています。
商品を探しながら、高齢者や子供連れのお客様もフロアを歩きやすいように、スロープを設けて段差をなくしたり、通路の幅を広げたり。フィッティングルームは、ベビーカーを伴って入れる広さを取り、座りながらの試着を想定してベンチも設置しています。
屋上のオープンカフェもそう。ウッドデッキの段差を極力抑えているので、子供から高齢者までスムーズにテーブルに着き食事や都心の青空を楽しむことができます。
世界各国の、あらゆる人々が利用する国際空港。
誰もが飛行機に乗るまでのさまざまな手続きをスムーズに済ませられるように、羽田空港新国際線旅客ターミナルでは、ここに接続する各交通機関からチェックインカウンター、飛行機の搭乗口までわかりやすい動線が計画されています。
動線での移動をよりスムーズにするため、日本語や英語の表示だけでなく、移動の方向やトイレなどの施設を伝える「ピクトグラム」などのサインや施設案内図を適所に配置。
キャスター付きのトランクやカートを運ぶ人が多いので、他交通機関の改札からエレベーター、ボーディングブリッジ付近なども含め搭乗口まで徹底して段差をなくしている点も大きなポイントです。
南アルプス市健康福祉センターには、身体にハンディのある人もひとりで利用できるように、多くのユニバーサルデザインが設計に取り入れられました。
特に、視覚の障がい者を配慮した工夫はユニーク。
通路は他施設への入り口付近などで天井高を変えたり、床材を切り替えてあります。その場所で靴音の反響音が変化するので、視覚に障がいがあってもその音を頼りに自分で察知できるのです。
また、施設内の壁には、手の届きやすい高さに濃い色のザラザラした触感の「帯」が。これを触りながら辿っていくと、照明のスイッチや各部屋のドアなど必要な設備にたどり着くことができる仕組みです。