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座談会

耳の聞こえない人にとって、使いやすく心地よい空間とは?デフスペース「5005」に関わるろう者・CODAに聞く本音

story21 耳の聞こえない人にとって、使いやすく心地よい空間とは?デフスペース「5005」に関わるろう者・CODAに聞く本音

ここ数年、周囲から目に見えにくい障がいに注目してきたTOTOユニバーサルデザインStory。今回テーマに据えたのは「聴覚障がい」です。ろう者は生活空間や水まわりにおいてどのような課題を抱え、どのような工夫をしているのでしょうか。ろう者が心地よく過ごせるよう設計されたデフスペース(※1)「5005(ごーまるまるごー)」を訪問し、共同代表の牧原依里さん、建築アドバイザーの福島愛未さん、サブメンバーの井戸上勝一さんにお話を伺いました。 ※1 正式名称はDeafSpace Design(デフスペースデザイン)
<この座談会は手話通訳を介して進行しました>

  • 5005共同代表
    牧原依里(まきはら・えり)さん
    一般社団法人日本ろう芸術協会代表理事。株式会社博報堂DYアイ・オー フェロー。ろう・難聴当事者の人材育成と、ろう者と聴者が集う場のコミュニティづくりに努める。映画作家として『LISTEN リッスン』(2016)で共同監督。
  • 5005建築アドバイザー
    福島愛未(ふくしま・めぐみ)さん
    日本財団聴覚障害者海外奨学金事業の助成を受け、米国のGallaudet UniversityでDeafSpace Designを学ぶ。帰国後は日本及び海外のDeafSpace Designについて研究。現在は千葉県松戸市にある絆-ろう者のための建築-で活動中。
  • 5005サブメンバー
    井戸上勝一(いどうえ・しょういち)さん
    NPO法人Silent Voice事務局長。ろう者の母と盲ろう者の父のもと、幼少期から身体感覚や文化の違いに触れて育ったCODA(※2)。
    ※2 Children of Deaf Adultsの略でコーダと読む。ろう者の親を持つ耳の聞こえる子どものこと

自由に動かせる照明、カーテンによる間仕切り、花の形をしたテーブル、高さの異なる椅子。ろう者のために設計されたデフスペースの工夫

自由に動かせる照明、カーテンによる間仕切り、花の形をしたテーブル、高さの異なる椅子。ろう者のために設計されたデフスペースの工夫

牧原依里さん(以下、牧原)
福島愛未さん(以下、福島)
井戸上勝一さん(以下、井戸上)

東京・西日暮里にある5005

 まずは自己紹介をお願いします。

牧原:

両親ともろう者で、私自身もまったく聞こえません。手話を第一言語として育ちました。仕事は映画作家で、ろう者の芸術に関わるクリエーションやプロデュースなどさまざまな活動を行っています。また、5005の共同代表、一般社団法人日本ろう芸術協会の代表理事も務めています。

福島:

家族は5人で、私以外の全員が聴者です。2歳のときに難聴になり、高校生のときにまったく聞こえなくなりました。いまの自分にとって一番使いやすい言語は手話です。子どもの頃から自分の家を「使いにくいな」と感じることが多く、「もっとろう者に適した空間があるのでは」と考えてアメリカのギャローデット大学に留学し、デフスペースデザイン、ろう者に適した空間や建築について学びました。現在は千葉県松戸市の建築会社で、ろう者のための建築事業を担当しています。5005には建築アドバイザーとして関わりました。

井戸上:

盲ろう者の父とろう者の母を持つCODAです。幼少時は6人家族で、祖父母と3つ上の姉は聴者でした。小さい頃から両親と自分のものの見方が違うことにおもしろさを感じながら育ってきました。普段は大阪でろう・難聴児の教育に関する仕事をしていて、5005にはサブメンバーとして関わっています。

 5005を開設した背景を教えてください。

牧原:

海外にはデフクラブという、ろう者のための文化拠点が各地にあります。日本でもそうした場をつくりたいと思い、共同代表の和田夏実と一緒に計画しました。ろう者が過ごしやすいような空間にしたいと考え、専門知識を持つ福島さんにアドバイザリーとして関わっていただくことになりました。5005は視覚で世界を捉える人々(ろう者、難聴者、ろう者の家族を持つ聴者など)のためのコワーキングスペースであり、イベントスペースでもあります。おそらく日本初の取り組みではないでしょうか。2023年11月にオープンしましたが、これで完成というわけではなく、来場者を含めさまざまな人と意見を交わしながら改善していきたいと考えています。

5005の入り口付近。ここは視覚で世界を捉える人々(ろう者、難聴者、ろう者の家族を持つ聴者など)が集まります。「その身体感覚や視点から生まれる可能性を探究・発信する場であり、異なる身体性や感覚世界を持つ人々が出会い新たなコミュニケーションのあり方を見つけていく場です」(牧原さん)

 5005に盛り込まれている、ろう者のための空間の工夫について教えてください。

福島:

まず、天井にワイヤーを張り巡らせ、フックで照明を掛けて自由に移動できるようにしました。ろう者にとっては「見ること」がとても重要です。この照明だと、たとえば手話で話していて影が入ってしまい見づらいときなどに、細かく位置を調節できるのです。

ワイヤーにカーテンをかけて空間を仕切ることもできます。ここはコワーキングスペースでもあるのですが、聴者も会議をするときは話している内容が外部の人に聞こえないよう配慮しますよね。ろう者の場合は手話を見えなくする必要があるのです。ただ、ろう者は周囲が見えない状況に不安を感じます。そこで、壁やパーテーションではなくカーテンで仕切ることにしました。向こうに誰かがいて手話で話していることはわかるけれど、内容まではわからない程度の薄さのカーテンを採用しています。

花のような形をした大きなテーブルは、お互いの顔や手話が見えやすいように設計しました。四角い長テーブルで横一列に座ると、隣の人やその隣の人の手話が見えづらいのです。なお、ここでは演劇作品の上演やトークイベントも行うので、テーブルを空間の端に移動したり奥に収納したりすることがあります。楽に移動・収納できるよう、天板の両端を取り外せるようにしました。

また、演劇作品などを鑑賞するとき、聴者は前の人の頭で多少視界が遮られていても音を聞いて楽しめると思いますが、ろう者はどうしても目で見て把握する必要があります。椅子の高さが同じだと後ろの人が見えにくくなってしまう場合があるので、高さの異なる椅子3種を用意しました。最初はそういうバリエーションのある(高さの変わる)椅子を探していたのですが、聴者の建築家に相談すると「既存の椅子の脚を切ったらいいのでは?」と提案され、「そっか、そうすればいいんだ」と気づきました。ろう者の視点を聴者に伝えると思いがけないアドバイスをもらえることがあり、おもしろいなと思っています。

左上/照明はフックでワイヤーに掛け、下に伸びた取っ手を掴み好きな場所へ移動させます。右上/カーテンは利用者にアンケートを取り、10種類の中から2種類を選んだそう。左下/長方形と半円形の天板を組み合わせた花のような形のテーブル。半円形の天板を取り外すことで、大きさや形を変えることも可能です。右下/脚を切って高さを調節した椅子。脚にはクッション材を貼り付け、移動するときなどの音を軽減しています

牧原:

ほかの施設に行って5005に戻ってくると、5005の照明は本当に考えられているなと改めて感じます。多くの施設は照明の位置を自在に変えることはできないし、全部点灯するか全部消すかの選択肢くらいしかありませんから。5005では照明を自由に移動できるし、一つひとつ明るさと色を調整することもできるので、「かゆいところに手が届く」という感じです。

井戸上:

普段の仕事で、授業中、子どもたちの注目を集めたいときに照明をチカチカと点灯させることがあるのですが、スイッチが部屋の奥にあるのでいちいち行ったり来たりしないといけません。5005のスイッチは空間の中央付近にあるし、照明一つひとつをリモコンで操作できるので便利ですね。

また、入り口の全面がガラス張りであることもいいなと思いました。ろう者の家ではインターホンと連動して光るフラッシュライトを採用していることが多いのですが、扉を開けるまで誰が来たのかわかりません。ガラス張りだとどんな人が何人来たのか一目でわかりますし、安心感につながると感じました。

福島:

ガラス張りの場合、ろう者は扉を開けなくても外の人と話ができます。5005の隣のラーメン屋さんはろう者が経営しているのですが、朝はよくガラス越しに「おはよう」と挨拶しています。

牧原:

ただ、予算の都合上、トイレはあまり工夫できませんでした。今後余裕ができたら改修したいと思います。

上/空間のほぼ中央にまとめた照明のスイッチ。その場にいる人の注意を促したいときは、一斉に点けたり消したりします。下/照明を個別に点灯することができ、明るさや色の調整も可能。電球には番号を振り、スイッチと対応させています

ろう者は自宅の水まわりでどんな課題を抱え、どんな工夫をしている?

ろう者は自宅の水まわりでどんな課題を抱え、どんな工夫をしている?

 トイレ、お風呂、キッチンなど、ご自宅で水まわりを使用するときに気になることや、経験されたトラブルがあれば教えてください。

牧原:

聴者はトイレの外から中にいる人に声をかけることができますが、ろう者はそれができないのでちょっと大変です。早く出てほしいときや何か伝えたいときは、照明をチカチカと点滅させたり紙を扉の隙間から入れたりしてコミュニケーションを取っています。

福島:

最近は照明のスイッチが個室内にあるトイレも増えていると聞きました。それがスタンダードになったら、ろう者はちょっと困ってしまいますね。

井戸上:

笑い話ですが、トイレの中で父が眠ってしまったことがあるんです。扉をドンドン叩いても伝わらないし、日中の明るい時間帯だったので照明を点滅させても気づかない。ドアノブをガチャガチャと強く回していたら壊れてしまい、ようやく中に入れました(一同笑)。

福島:

お風呂にお湯を溜めていることをすっかり忘れて、浴槽からお湯を溢れさせてしまうという話もよく聞きます。私自身、一度お湯張りをしている最中に一時間ほど寝てしまい、ヒヤリとしたことがありました。一定量が溜まったら音で知らせてくれる給湯器もありますが、ろう者に適してはいません。最新の給湯器は自動で止まるそうですが、賃貸だと勝手に改修できないので、私は必ずスマートフォンの振動するタイマーをかけるようにしています。

ちなみに、ベルギーではろう者は水道代が無料になることもあるそうです。ベルギーに住むろう者のご自宅に泊まったとき、「ろう者はうっかり水を出しっぱなしにしてしまうことがよくあるから、自治体が配慮してくれているんだよ」と教えてくれました。

水まわりに関するろう者の「あるある話」を語りあう皆さん

井戸上:

母が料理中にテレビに見入ってしまい、水道の水を出しっぱなしにしてしまうことがときどきありました。私が音に気づいて止めに行っていたのですが、一定の時間が経つと光などで知らせてくれる機能があるといいな、と思います。

福島:

自分以外にろう者がいない家庭で育つと、家庭外でろう文化や生活上の工夫を学ばなければいけません。たとえば、換気扇について。実家ではよく消し忘れに気をつけなさいと言われ、「カバーがあってよく見えないし、私には音が聞こえないんだからわからないよ」と反発していました。しかし、22歳のときにアメリカでホームステイしたデフファミリーの家では、換気扇と照明をセットで点けたり消したりしていたんです。「こうしておけば換気扇を消し忘れることがないでしょう」と教えてもらい、「なるほど、そうすればよかったんだ」と驚きました。

さらに、その家では部屋やトイレやお風呂の扉を全部開けておいて、使っているときは閉めるということを徹底していました。そうすると、「誰かが中にいる」ことがすぐにわかりますよね。ホームステイを通して、デフファミリーならではの暮らしの知恵をたくさん学ぶことができました。

牧原:

私の家でも扉は開けておくことが基本でした。だから逆に、扉が閉まっていると周囲の状況が把握できず不安になります。これはろう者に特有の感覚かもしれませんね。

井戸上:

キッチンも対面式だと、料理をしながらリビングの様子がわかるし話もできるから快適ですね。

福島:

実家は壁付けキッチンでリビングに背を向けてしまうので、料理中に突然隣に家族が立っているのに気づいて驚くことがありました。たしかに対面式キッチンは空間全体を見渡せていいですね。

5005という名称は、握った手を開く動作から名付けたもの。入り口の看板は、くるくる回るパネルで手話のように5005を表現しています。聴者のデザイナーと一緒に考えた、5005らしい看板です

さまざまな人が出入りする施設では、災害時にろう者に情報を届ける工夫を

さまざまな人が出入りする施設では、災害時にろう者に情報を届ける工夫を

 外出先で災害やトラブルがあったときに、不安を感じたことはありますか?どういった対策が必要だと思いますか?

牧原:

電車に乗っているときに突然停電したことがあります。夜だったので何も見えず不安になりましたが、聴者は平然としていて。きっとアナウンスがあったんでしょうね。私たちは何もわからず、スマホで検索してもすぐに情報が出てこなかったので困りました。

福島:

ろう者が通う筑波技術大学では、教室や廊下、トイレブースに3色のランプが設置されていました。白の点滅で注意喚起し、緑は授業の開始時に、赤は非常時に点灯するようになっています。こうしたランプが公共施設や商業施設のトイレに設置されていると安心ですね。

「自分たちには大きな被災経験がないけれど」と前置きした上で、それぞれが見聞きした災害対策を共有してくださいました

井戸上:

以前見学した大阪のろう学校では、すべての教室に災害専用のモニターを設置していて、生徒に「何か起こったときはとにかくモニターを見よう」と周知していました。災害時はモニターに字幕放送が流れるのだと思います。

牧原:

私が勤める会社ではさまざまな障がい者が働いているので、普段から災害時を想定したディスカッションや避難訓練を行っています。放送だけで状況が知らされた場合は聴者がろう者に伝達することになっているし、車いすの人を誰がどうサポートするかも決まっています。計画した通りにいかないこともあると思いますが、事前にある程度想定できていれば、目の前の状況に合わせて臨機応変に動けるのではないでしょうか。

ただ、私自身は大きな災害を経験したことはありません。災害時の対応を考える上では、被災経験のあるろう者・難聴者から話を聞く必要があると思います。

福島:

法律も大事だと思います。アメリカや韓国では義務付けされているので、ろう者も災害時に視覚で情報を取得することができます。法制化されればそのための予算もつきますし、施設運営者や建築家も「ろう者のための工夫をしなければ」と意識が向くはず。日本でも法整備が進むことを願っています。

日本ならではの工夫を盛り込んだデフスペースデザインを提案したい

日本ならではの工夫を盛り込んだデフスペースデザインを提案したい

 公共施設や商業施設のトイレを使用する際、不便だなと感じるもの、あったらいいなと感じるものはありますか?

牧原:

アメリカのパブリックトイレは個室の扉下部が大きく開いていて、足もとが見えるんです。外からも中に人が入っていることがわかるし、中からも外に人がいることがわかるので、ろう者からすると安心感があります。日本のパブリックトイレは完全に仕切られていることが多いので、私は落ち着かない気持ちになります。人が待っていてもわからないし、ノックをされても気づけませんから。

福島:

一方で、海外生活を経験して日本に戻ってくると、パブリックトイレが清潔ですばらしいなと思います。高速道路のサービスエリアでトイレの個室扉に空き状況を色で表すサインを見かけて、「これはすごい」と感心しました。空き状況が一目でわかるので、私たちろう者にはとても助かります。

牧原:

以前、用を足したあとにトイレットペーパーが切れているのに気づいて焦ったことがあります。聴者だったら、同行者やその場に居合わせた人に声をかければトイレットペーパーを投げ入れてもらえるかもしれません。ろう者にはそれができないので、必ずスマートフォンを持って入るようにしています。

「5005のトイレももっと工夫していきたい」と牧原さん

福島:

また、音のマナーにはとても気を使います。昔、家族でドライブをしていてサービスエリアに入ったときに、母から「トイレを我慢していたんだね」と言われて戸惑ったことがあります。「どうしてわかったの?」と聞いたら、「用を足す音の勢いでわかった」と言われて。聴者は擬音装置を使ったり、水を流したりして排せつ音をごまかすそうですが、そういう習慣を知らなかったのでとても恥ずかしい思いをしました。

牧原:

私も擬音装置を知らなくて、聴者に「手をかざすと音が流れるんだよ」と教えてもらいました。いつ音が出ていつ消えるのかもわからないし、どれほど効果があるのかも私には実感できないので、普段は使っていません。でも、隣の個室に知人の聴者が入っているときは使うかな。

福島:

ろう者だけなら気にしないけど、聴者がいるときは少し緊張しますね。ろう学校で育ち、就職して初めて聴者の世界に飛び込んだろう者は、気づかないうちに音にまつわるマナー違反をしていて、周囲から孤立してしまうこともあると聞きました。これは私個人の考えですが、ろう学校で音のマナーについて教える機会があるといいかもしれません。知識を得た上でどうふるまうかは1人ひとりの自由ですが、「こういうときに音が出て、それは世間一般ではマナー違反とされている」と知っておくことが大事なのではないでしょうか。

牧原:

ただ、その際に「正しいのは聴者の価値観で、ろう者はそれに合わせなくてはいけない」という考え方を子どもたちに押し付けないよう注意したいですね。個人的には「どうして身体から出る音がマナー違反になったんだろう? 生理現象なんだから仕方ないんじゃないの?」と不思議に感じる気持ちもあります。ろう者にとって音は幽霊のようなもので、「本当に存在するのかな?」という感覚なんです。目に見えないから存在がわからないし、気をつけようにも限界がある。だから、5005ではろう者自身が注意しなくても音を抑えられる設備や仕組みを模索していきたいと思っています。

座談会中、理想のトイレについて話が盛り上がる3人

 もし、予算を気にせずに5005のトイレを改修できるとしたら、どんなトイレにしますか?

牧原:

実は構想があるんです。アメリカで、扉の下部が格子になっていて、中からは扉の外に人が立っているかどうかがわかるけれど、外からは中が見えないようになっているトイレを見かけました。ただ、しゃがんで無理やり覗こうとすれば外からでも中の様子がわかるから、日本では嫌がる人が多いかもしれません。そこは日本向けのアレンジが必要です。さらに、音やにおいが漏れるのを気にする人も多いから、格子部分にアクリル板をはめるなどの工夫ができないかなと思っています。

デフスペースの発祥はアメリカですが、5005をつくるにあたり日本ならではの工夫をたくさん盛り込みました。ここで使い勝手の良さが確認できたら全国のろう学校やろう者のご自宅にも提案していきたいし、それはもしかすると聴者にとって使いやすいものになるかもしれません。たとえば高さの異なる椅子が小劇場などで用意されていたら、背の低い人は助かりますよね。5005でさまざまな実験をして、ろう者はもちろん聴者にも使いやすいデザインを発信していきたいです。

(手話通訳:小松智美さん、長松郁弥さん)

手話から生まれる文化を保存・体感する施設「5005(ごーまるまるごー)」とは

~前略~手話や視覚中心の身体からくる思考や認識の仕方は、新たな可能性を秘めています。~中略~視覚で世界を捉える人々(ろう者・難聴者・ろう者の家族を持つ聴者たちなど)が普段から感じていることや自分がやりたいアイデアや発明を形にし、世の中に「発信」し、よりよい未来を創発していく。5005はそんな可能性を育むための場所です。
出典:5005「About」(https://5005place.com/#about)より抜粋

編集後記ろう者、CODAの方々に、手話通訳を介して、それぞれの日々の暮らしや生活空間について感じていることを伺った今回。多くの人に共通するシーンで起こった、プライベートなストーリーや感情を赤裸々にお話いただくことで、ろう者・聴者を超えた多くの人にとって、空間や設備の配慮すべき点や見直すべき箇所が浮き彫りになったように思います。気づきの多い座談会となりました。編集者 介川 亜紀

写真/鈴木愛子、取材・文/飛田恵美子、構成/介川亜紀  2024年4月19日掲載
※『ユニバーサルデザインStory』の記事内容は、掲載時点での情報です。


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