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UD Style TOTOのユニバーサルデザイン

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TOTOと日経デザインが見つけた、身近なユニバーサルデザインを紹介するコラム「ホッとワクワク」。
第11回からは、お出かけのときに利用するいろいろな施設のユニバーサルデザインにフィーチャーします。

暮らしのUD

ホッとワクワク

TOTO×日経デザイン

第16号
搭乗口までラクラク移動。UDターミナル

第16回からは、2010年10月にオープンした東京・羽田にある「羽田空港新国際線旅客ターミナル」を紹介。同ターミナルは設計の段階から多くの有識者などに協力をあおぎ、ユニバーサルデザインの展開に力を入れました。各交通機関で到着してから飛行機の搭乗口まで快適に移動できる使い勝手のよさは、すでに利用客の間で評判です。最初の第16回では、スムーズな移動をかなえる“動線”の工夫にスポットを当てます。

羽田空港新国際線旅客ターミナル全景羽田空港新国際線旅客ターミナルは、24時間運用ターミナル。内部には直線的でシンプルなわかりやすい動線をプランニングし、チェックインカウンターやレストラン街などを集約して移動距離をなるべく短くした。旅行客をはじめスタッフの動きやすさも重視(写真:すべて山田慎二)

アイデア1 改札からチェックインカウンターまで水平。カートでの移動もラクラク

改札からカウンターへモノレールの到着ホームから改札を出て、カウンターに向かう様子。改札はキャリーバッグを引っ張っていても十分通れる。左方向にチェックインカウンターが見える

改札の通り抜け京浜急行の到着ホームから改札口を通り、目の前のエレベーターに向かう。改札口の間は90センチの幅があり、カートを押したまま通過できる

初めて空港に行った時のことを覚えていますか? 乗り物を降りてからエスカレーターやエレベーターを乗りつぎ、キャスター付きのキャリーバッグを引っ張りながら何度も床の段差を乗り越え、やっと出発ロビーにたどりついたころにはヘトヘトだった…という人は少なくないでしょう。同ターミナルでは、出発ロビーとモノレールの到着ホームが同じフロア。各航空会社のチェックインカウンターまでは距離が短いうえ、段差や坂のない水平な床なので、子供も大人もらくに歩いて移動できます。キャスター付きのキャリーバッグも、スムーズに引っ張って歩けます。京浜急行の到着ホームは階下ですが、改札の正面に出発ロビーに直結する大型エレベーターが設けられました。エレベーターで上がると、目の前にはチェックインカウンターが並んでいます。いずれの鉄道で空港に来ても、フライト前のワクワク感をそのままに、搭乗の手続きまで済ませられます。

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アイデア2 動線上のフライトインフォメーションボードで、気軽に情報をチェック

従来の出発ロビーでは、巨大なフライトインフォメーションボードが1,2か所に吊り下げられているケースがほとんどです。旅への期待が高まるおなじみの光景になっていますが、フライト情報を確認する際、その度ごとに、大きな荷物を抱えてボード付近まで行くのは少々面倒ですね。同ターミナルで採用したのは、スタンド式の小型のフライトインフォメーションボードです。旅行客の動線に沿って複数置いてあるので、歩きながら、気になったときにすぐ情報を確認することができます。また、誰でもひと目で判別しやすいよう、黒を背景に白い文字で表示しています。

見つけやすいインフォメーションボード旅行客の歩いていく通路の右側のほか、左奥にもフライトインフォメーションボードが立っている

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(日経BP社「日経デザイン」 介川亜紀 フリー記者)2011年1月20日掲載
※『暮らしのUD ホッとワクワク』の記事内容は、掲載時点での情報です。

次回予告
第17回も引き続き、「羽田空港新国際線旅客ターミナル」を紹介します。
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