入賞句

今回は「嬉しい賞」を設けました。

選考内容について

今年もTOTOでは、6月13日~8月26日の期間、「第18回トイレ川柳」を募集し、32,755句ものご応募をいただきました。
選考は「おしりだって洗ってほしい。」や「ココロも満タンに、コスモ石油」など、名キャッチコピーを生み出したコピーライターの仲畑貴志氏。
今年度は、最優秀賞(1句)、嬉しい賞(1句)、仲畑貴志賞(3句)、中学生・高校生賞(3句)、キッズ賞(3句)、優秀賞(9句)、佳作(20句)が決定しましたのでご紹介します。

審査員コメント

コピーライター仲畑貴志氏

「生きているだから僕らはトイレする」(ほり・たく)が最優秀賞となりました。地球上で勃発する、さまざまなトラブルを見聞きするにつけ、何も起こらない平凡な日常がいかに得難いものであるかと思います。平穏にトイレに座っていられるというのは、その象徴のような、大切な景色なんですね。
嬉しい賞の「子の後の綺麗なトイレ知る成長」(きまる)も、やはり人の営みのリレーを詠んだもの。成長とともに、正しく社会性を身に着けて行ってくれる子供たちへの期待とよろこびです。
仲畑賞は、いつも、ちょいとオチャメな句を選んでいます。たとえば、「元気よく聞こえるちょっと違う九九」(ややこし屋)。これ、わたしは大好きな句です。おそらくトイレから聞こえてくる、子の九九をたどる声。それも、自信満々の大音量。どころが、ちょいと間違ってもいる。でも、ま、とりあえず元気が何より。九九の間違いなんて、いずれ正しく覚えられますからね。
このように、川柳は市井の営みから生まれる喜怒哀楽の表現です。こころに何かが溜まったとき、とりあえず575にして見る。それだけで、こころが少し、軽~くなりますよ。 仲畑貴志