入賞句

 
 

選考内容について

今年もTOTOでは、6月16日~8月16日の期間、「第13回トイレ川柳」を募集し、26,338句ものご応募をいただきました。
選考は「おしりだって洗ってほしい。」や「ココロも満タンに、コスモ石油」など、名キャッチコピーを生み出したコピーライターの仲畑貴志氏。
今年度は、ネオレスト賞(1句)、Water Style賞(1句)、仲畑貴志賞(3句)、キッズ賞(3句)、優秀賞(12句)、佳作(20句)が決定しましたのでご紹介します。

審査員コメント

コピーライター仲畑貴志氏

今回から仲畑貴志賞が新設されました。選者個人の責任で選ぶ賞と言うぐらいに考えております。お茶目な句や、笑える句で、極端な表現を評価できると言う良さがあります。その結果選ばれた仲畑賞は「どの椅子も君に比べちゃお粗末さ」(便座が暖かくなるだけでもすごいですよね)、「あの時に行っておけばと思う時」(とくに旅に出ると痛感します)、「水の音顔が戦士にまた戻り」(トイレでは無防備になれるね)。
最高賞であるネオレスト賞は「間に合ったこんな幸せありますか?」(ホントに、よーくわかります)
子供たちの視点であるキッズ賞は「かえり道ガマンとたたかう二年生」(これも、よーくわかります)
以上、別々に選んだ結果、便意ネタが三つの賞に並びました。やはり、実感と共感を得やすいテーマは強いですね。ここで興味深いのは、同じネタでも詠む人によって、これだけ表現が変わるところです。ネオレスト賞の句は結果、仲畑貴志賞の句は後悔、キッズ賞ではトイレに至るプロセスを詠んでいます。このように視点を変えるだけでさまざまな思いが表出する。
こさえる人の数だけ句には表情がある。川柳の面白いところですね。 仲畑貴志