SDGs×TOTO 持続可能なあしたへのとりくみ SDGs×TOTO 持続可能なあしたへのとりくみ
SDGs × TOTO インタビュー

わたしが取り組むSDGs

TOTOの商品開発や取り組みは、SDGsの実現にどのようにつながっているのでしょうか。
担当する社員の視点や想いを通して、わかりやすくご紹介します。

今回のインタビューでは、TOTOの企業理念実現にむけたマテリアリティのひとつである
「人とのつながり」を取り上げます。その目指す姿「お客様と長く深い信頼を築く」「次世代のために、
文化支援や社会貢献を行う」「働く喜びを、ともにつくりわかち合う」をテーマに、
3人の社員がそれぞれの取り組みやSDGsへの想いを語ります。

インタビューテーマ1

「お客様と長く深い信頼を築く」

女性としてアフターサービスの
現場に立ち、社会の価値観に
少しずつ変化を

TOTOメンテナンス株式会社
東京支店 パブリックサービスステーション

高山 千尋

TOTOが目指す、お客様との
理想的な関係とは?

私はカスタマーエンジニアとして、TOTO商品の部品交換やクリーニング、お取り替えといった業務を担当しています。その他にも、お客様のニーズに合わせた修理のご提案や各種ご案内を行い、「安心してTOTOの商品を使っていただける」「次もTOTOの商品を買いたいと思っていただける」信頼づくりを目指しています。
今私たちは、次々と商品を製造・消費するのではなく、「今あるものを大切にする・改良する時代」への切り替わりの瞬間を生きています。その中で、良質で長く使える商品の魅力をお客様にお伝えし、しっかりとアフターサービスを行うこの仕事はとても大切だと思います。「良い商品をご提供する ⇄ 再びTOTO商品を使っていただく」というサイクルの架け橋になれたらいいですね。

アフターサービスを担当するTOTOメンテナンス株式会社





日々の業務の中で、
SDGsにどう貢献していると思いますか?

私はお客様の声を直接お聞きする立場なので、そのご意見を商品の改良や開発につなげることでゴール12「つくる責任 つかう責任」につながりますし、省エネ性の高い商品にお取り替えすることでゴール13「気候変動に具体的な対策を」にも貢献できます。
もう一つ意外な視点としては、ゴール5「ジェンダー平等を実現しよう」への貢献です。私が作業服で現場へ伺うと、「女性のあなたが作業するのですか?」と驚かれることが多々ありますが、実際には女性しか入れない場所(女子トイレや浴場など)があったり、小柄な人のほうが作業しやすい狭小現場があったりと作業内容はさまざま。多様な人々が特性を活かし、柔軟に対応することが大切なのです。私が現場に立つことで、“現場作業=男性の仕事”という固定観念を変えていければと思っています。

TOTOで働くことで、
社会や環境への意識に変化はありましたか?

自分自身が買い物をする時も、長く使えるかという視点で選ぶようになりました。数年後に使っている姿が想像できないものは、購入を考え直すようにしています。
また、入社してから管理会社や修理業者の方々と多く接するようになり、縁の下の力持ちがいるからこそ「あたりまえ生活」が維持されていくのだと改めて気づかされました。ものをつくる人、仕入れる人、運ぶ人、取り付ける人、使う人、直す人……。さまざまな人たちとのつながりがあってこそ、今の生活が成り立っています。そのことに感謝を忘れず、お互い気持ちよく生活や仕事をしていけたらと思います。




インタビューテーマ2

「次世代のために、
文化支援や社会貢献を行う」

世界の建築を切り口に、
社会課題への新たな視点を提供したい

文化推進部 文化推進G

片桐 真理子

文化推進活動を通じ、
どういったつながりづくりを目指していますか?

TOTOでは、製品と関わりの深い建築文化の醸成と次世代育成に寄与することを目的に「TOTOギャラリー・間」と「TOTO出版」の2つの文化活動を行っています。その中で私が担当するのは、「TOTOギャラリー・間」で行う展覧会の企画・運営です。国内外の第一線で活躍する建築家の思想・価値観を展覧会で無料公開し、多彩な考えを学ぶ機会を幅広い世代に向けて提供しています。
実は私自身も、学生の頃にTOTO出版の本やこのギャラリーに触れ、TOTOという企業に興味を持ちました。
その経験から、特に大学生を中心とする若い世代と長期にわたるつながりを構築し、私たちの事業やビジョンに共感しTOTOファンになっていただけたらうれしいと思っています。

TOTOギャラリー・間の展示風景(妹島和世+西沢立衛/SANAA展 「環境と建築」 ©Nacása & Partners Inc.)





建築展とSDGsとの関係は?

当ギャラリーがテーマとして扱う「建築」は、人間の生活・文化・技術などあらゆるものを統合して形で提示したものだと言えます。さまざまな建築家の多彩な思想を無料で紹介することは、質の高い教育への平等なアクセスを提供することであり、ゴール4「質の高い教育をみんなに」への貢献につながります。
また、ゴール12「つくる責任 つかう責任」のターゲットの一つに、「2030 年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発および自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つようにする」とあります。

建築と地球環境の関係を再考したり、課題解決を目指す建築家の活動を取り上げることで、間接的にではありますが、見る人に現代社会の問題を投げかけるという役目も担っていると思います。TOTOは創業当初から社会貢献意識が根付いている会社ですが、その意識は文化活動においてもしっかり共有されています。





今後の活動予定や、
社会貢献への抱負を聞かせてください。

今私たちが直面している問題は複雑すぎて、個人の力では無力に感じることもあります。でもその問題を構成するさまざまな側面をつぶさに見ていけば、きっと解決に一歩近づくものと信じています。展覧会の企画においても、ただ建築を紹介するだけでなく、作品の背景にある課題なども紹介することで新たな発見が得られるでしょう。
海外の建築家とオンラインのトーク企画を行ったり、建築家による大学への出張授業を支援したり、学生向けの展示解説ツアーなども実施したり。多彩な「TOTOギャラリー・間」の活動を通じ、今後も多くの人に新しい価値観やアイデアを発信していきたいと思います。





インタビューテーマ3

「働く喜びを、
ともにつくりわかち合う」

「人を思うこと」を忘れずに、
多様な人財が活躍できる会社へ

人財開発部 ダイバーシティ推進G

山上 雅

TOTOの人財本部では、
どのようなSDGs貢献を目指していますか?

人財本部では「誰もが安心して働き、イキイキとチャレンジできる環境づくり」「社員の皆さんが誇りに思える会社」の実現に向けて活動を行っています。各職場で働く仲間が持ちつ持たれつの精神で信頼関係を築き、お互いが支え合える風土やつながりづくりを目指しています。
人権配慮や多様な人財の活躍は、企業理念を実現していくために不可欠であることはもちろん、SDGsのゴール5「ジェンダー平等を実現しよう」やゴール10「人や国の不平等をなくそう」、ゴール8「働きがいも経済成長も」に直結します。壮大な取り組みを行うというより、労働基準法や労働安全衛生法、男女雇用機会均等法などの労働関係法の理念や目指すことを踏まえたうえで確実に遵守することが、SDGsの実現につながっていくのではないかと考えます。

人財活躍にむけ、さまざまな支援策を企画・実施





具体的にはどういった
活動を行っていますか?

私は主に「女性活躍の推進」「LGBTQ・性的マイノリティ」「働き方改革」に関する活動を担当しています。「女性活躍の推進」では、女性社員向けの研修や多様なロールモデルの発信に加え、性別を問わず「仕事と家庭の両立支援」なども実施しています。私が入社した当時は「寿退社」という言葉もあり、結婚=退社のような時代でした。それが今は、結婚・出産後も共働きが当たり前になっています。「女性はこうあるべき」「管理職はこうあるべき」といった先入観(アンコンシャスバイアス)をなくし、多様なリーダーシップやライフスタイルのあり方を考える機会を提供することで、男性や上司側の理解や意識変化も促していければと考えています。私も子育てや義理の両親の介護の際は、何度も「会社を続けるのは無理かも」と思いましたが、現在も働き続けているのは、上司やメンバーに支えられたお陰だと感謝しています。



管理職向け研修の様子

「働き方改革」では在宅勤務の利用要件を拡大するなど、業務特性に応じた活用を推進し、仕事の効率性アップを図っています。効率性の向上で生まれた時間を家族との時間や趣味、ボランティア活動などに充てることで、自分らしく働ける環境と業績向上の両方を実現していきます。「LGBTQ・性的マイノリティ」については研修や情報発信を行い、社内専用の相談窓口に届いた相談を元に安心して働き続けられるように個々に寄り添いながら対応をしています。





今後の活動への抱負を
聞かせてください。

自分と異なる個性や価値観を受け入れることは、頭でわかっていても実際には簡単ではありません。特に職場では、意識してコミュニケーションを取らないと意思疎通が上手くいかず、日々の業務に支障をきたすこともあります。今後は、社内でダイバーシティへの正しい理解をさらに促進し、さまざまな違いを受容する風土を築いていきたいと考えています。
TOTOは「どうしても親切が第一」という創立者の言葉を受け継ぎ、「人を思うこと」の大切さや、人の生活の困りごとに向き合う企業姿勢が根付いた会社です。今後も私たちの活動が、社内のダイバーシティ実現やSDGsに貢献できるものになれば嬉しく思います。