SDGs×TOTO 持続可能なあしたへのとりくみ SDGs×TOTO 持続可能なあしたへのとりくみ
第1回

もっと知りたい! 最近話題の「SDGs」

最近、ニュースや企業の広告で目にすることが増えた「SDGs」。
政治家や会社員がバッジをつけているのを、
テレビや街中で見かけたこともあるかもしれません。
社会問題に対する世界的な取り組み……とぼんやり理解している人も多いのでは?
TOTOの取り組みを紹介する前に、SDGsの基本を一緒におさらいしてみましょう。

SDGsの基本をおさらい!
SDGsって誰が決めたの? いつできたもの?

SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略称で、日本語では「持続可能な開発目標」と呼ばれています。最近よく耳にするようになりましたが、登場したのは2015年のこと。「国連持続可能な開発サミット」において、全193加盟国の賛同を得て採択されました。そしてその歴史をさらに遡ると、私たちもよく知る「京都議定書」や「地球サミット」とも関連があります。

はじまりは1980年代。世界規模の経済成長が続く中で地球環境への懸念が高まり、国連で「環境と開発に関する世界委員会」が発足しました。以降、平和‧開発‧⼈権について国連規模での取り組みが活発化し、1992年の地球サミットや1997年の地球温暖化防⽌京都会議が開かれます。そうした流れを受け、2000年にはSDGsの前身となるMDGs(ミレニアム開発目標)が採択されました。

MDGsは主に発展途上国を対象とした8つの目標から成り立っていましたが、15年の間に起こった地球規模の変化を受け、SDGsはその対象に先進国も含むようになりました。世界全体で目指す未来への目標に向け、今、世界の国々でさまざまな取り組みが展開されています。

年表のイラスト「1984年環境と開発に関する世界委員会、1992年国連環境開発会議(地球サミット)、1997年京都議定書、2000年ミレニアム開発目標(MDGs)採択、2015年SDGs採択!」
環境や経済、ジェンダーなど、テーマは多様。

SDGsでは2030年までに達成すべき目標として、17のゴールと169のターゲット(クリアすべき具体的な課題)が定められています。
環境に関する目標はもちろん、経済成長や人権、ジェンダー、教育など幅広いテーマを包括しており、持続可能な社会の達成にはこうしたさまざまな要素の調和が不可欠だとされています。17個の目標をすべて覚えるのは大変ですが、SDGsに興味を持ったらまずは自分にとって身近な問題や興味のある目標から調べはじめ、徐々に知識の範囲を広げていくのがよいかもしれません。

SDGsのブランドビジュアル、17のゴールが並んでいるイラスト
目指すのは “誰一人取り残さない” 未来。
だから、私たち一人ひとりがSDGsの当事者!

SDGsを正しく理解するために、知っておきたい大切なキーワードがあります。それは、「誰一人取り残さない」こと。私たちが目指すのは、世代を超えたあらゆる人が、自分らしく、より良く生きられる未来。国連が定めた目標と言われると、なんだか自分からは遠いことに感じるかもしれませんが、普段の生活の中のちょっとしたエコ意識や困っている人への手助け、仕事や買い物の仕方なども、実はSDGsにつながっているのです。

  • 人物イラスト

    マイバッグでお買い物

  • 人物イラスト

    街で高齢者や
    障がいのある方をサポート

  • 人物イラスト

    リモートワークを活用し
    育児や介護をする

そして、今SDGsに取り組むことは、未来の自分や家族が生きやすい世界をつくるということ。
それも思い切り遠い未来ではなく、たった10年先の近い未来です。そう思うと、SDGsがこれまでよりも身近なものに感じられませんか?

Column
日本のSDGs認知率は!?

少しずつ日本でも浸透しているSDGsですが、2019年に行われた世界調査によると、日本の認知率は対象28カ国中28位でした。 SDGsという言葉を聞いたことがある人が、半数以下という結果。でも、SDGsだと意識しなくても、節水やプラスチックごみの削減などを日頃から実践している人は日本でも増えています。多くの学校ではSDGsについて学ぶ授業も行われており、今後の認知率の変化が期待されます。

※出典:世界経済フォーラム 2019年9月23日発表記事
対象:28カ国、16~74歳までの約2万人(日本は約1000人が対象)
https://www.weforum.org/press/2019/09/global-survey-shows-74-are-aware-of-the-sustainable-development-goals/

グラフ 人物イラスト「今後のランキングに期待したい!」
SDGsとTOTOにどんな関係が?
企業にとっても、SDGsは欠かせない存在に。

SDGsは開発や経済に深く関係するテーマを多く含んでいるため、企業活動とも密接に関わってきます。自社の事業を通じて、未来にどう貢献できるか。その視点から、改めて企業としての役割を捉え直す組織も増えています。企業は社会への影響力が大きい分、こうした企業が世界中で増えていけば、SDGsの目標達成にさらに近づくことができるでしょう。

そして消費者としても、SDGsに貢献している企業の商品を選ぶことは、目標達成を応援することにつながります。最近ビジネスの世界では「ESG投資」という言葉も盛んに使われますが、利益の追求だけでなく社会貢献という目的を持つことは、もはや企業の評価基準の重要な要素。企業と生活者が同じ思いをもってSDGsに取り組み、持続可能な社会の実現を一緒に目指す。そんな時代が始まっています。

※従来の財務情報だけでなく、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素を考慮した投資のこと。

TOTOの取り組みも、SDGsにつながっています!

そしてTOTOもまた、SDGsの目標達成に貢献することを企業としての重要な役割と捉え、事業やCSR活動を通じてさまざまな取り組みを行っています。でも、それは今に始まったものではありません。

もともとTOTOは、創立者の大倉和親が「健康で文化的な生活を提供したい」という強い信念のもと衛生陶器の製造を始めた会社。その後、社会の成熟と共に顕在化した「環境」や「ユニバーサルデザイン」を事業テーマに取り⼊れ、事業活動を続けてきました。

創⽴者のそうした志は「TOTO グループ企業理念」として脈々と受け継がれ、この先も私たちが全社⼀丸で⽬指している姿を指し⽰しています。マテリアリティ「きれいと快適」「環境」「⼈とのつながり」は、それを実現していくにあたり取り組むべき重要課題です。マテリアリティへの取り組みは、現在のSDGs の⽬標達成にもつながっています。

TOTOグループの企業理念

私たちTOTOグループは、社会の発展に貢献し、
世界の人々から信頼される企業を目指します。
そのために

  • ・水まわりを中心とした、豊かで快適な生活文化を創造します。
  • ・さまざまな提案を通じ、お客様の期待以上の満足を追求します。
  • ・たゆまぬ研究開発により、質の高い商品とサービスを提供します。
  • ・限りある資源とエネルギーを大切にし、地球環境を守ります。
  • ・一人ひとりの個性を尊重し、いきいきとした職場を実現します。

マテリアリティ

きれいと快適

環境

人とのつながり

3つのマテリアリティに
取り組むことが
SDGsへの貢献に
つながっています!

3つのマテリアリティはSDGs へ貢献する目標や発想がたくさんあります。たとえば「きれい・快適を世界で実現する」では独自のクリーン技術、きれい除菌水やタッチレスなどの技術でゴール3の「すべての人に健康と福祉を」に貢献しています。「環境」では節水技術により少ない洗浄水量で快適に使えるトイレの開発で、ゴール6の「安全な水とトイレを世界中に」につながります。





企業理念の実現に向けたTOTOのマテリアリティ

きれいと快適

SDGsのブランドビジュアル、4つのゴールが並んでいるイラスト

事業を通じ「きれいと快適」を実現することにより、
SDGsに貢献します。

きれい・快適を
世界で実現する

つくるって、人を思うこと。
TOTOのユニバーサルデザイン

楽しく健康を維持
(ウェルネス)

タッチレスで
清潔

お客様に期待以上の満足を
(リモデル)

環境

SDGsのブランドビジュアル、4つのゴールが並んでいるイラスト

事業を通じ「環境」を守ることにより、
SDGsに貢献します。

限りある水資源を守り、
未来へつなぐ

カーボンニュートラル
に向けた取り組み

地域社会とともに、
持続的発展を目指す

環境リスクの
回避

生物多様性も配慮した
CSR調達

人とのつながり

SDGsのブランドビジュアル、4つのゴールが並んでいるイラスト

事業を通じ「人とのつながり」を築くことにより、
SDGsに貢献します。

人種への配慮

多様な人材の活躍
(雇用の維持)

お客様と長く深い
信頼を築く

株主・投資家の
皆様とのエンゲージメント

次世代のために、
文化支援や
社会貢献を行う





こうしたTOTOの事業や活動を、SDGs視点から詳しく見ていきたいところですが……第1回はひとまずここまで。第2回以降はTOTOのマテリアリティ「きれいと快適」「環境」「⼈とのつながり」に沿って具体的なTOTOの取り組みをご紹介していきたいと思います!