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ヤン・ケルサレ


「光の彫刻 リュミエール・マチエール」


'98年12月5日〜'99年2月20日

ヤン・ケルサレは、光を題材として芸術・デザイン活動を行っているフランスのアーティストです。 ケルサレの特異な点は、ライティング・デザインの分野にも現代美術の範疇にも特定しきれない、独自の創作世界にあります。 それはケルサレが、建物のライトアップという行為を超えて、光という素材そのものの可能性を探求し、それを芸術的な形象へと高めようとしているからです。
ケルサレの作品の特徴は、光の表現に時間の概念をもち込むことによって生まれる構築性にあります。 人や車、風など環境の変化に呼応して光は常にその表情を移し、メッセージとなって送り返されます。 インタラクティブなメッセンジャーとなった光は、無機的な存在である対象に生命の躍動感を生み、ときにはうつろげな叙情性を与します。 こうしたケルサレの美学は世界中で高く評価され、ジャン・ヌーヴェルやポール・アンドリューをはじめ多くの世界的な建築家たちからコラボレーターとして招かれています。
今回日本初となる展覧会では、「過去」「現在」「未来」の3つの時空間に会場を分け、それぞれをテーマにした光のページェントが展開されました。 さらに、都市 TOKYO の一瞬を切り取ったインスタレーションも新たに制作されました。 光という既知の素材がもつ、いまだ知られざる側面と可能性を、改めて認識する機会となるばかりでなく、審美的な光に満ちた氏の世界を存分に味わっていただけたことと思います。
exhibition sceneエントランス exhibition scene「過去」 exhibition scene「現在」 exhibition scene「未来」 撮影 ナカサ・アンド・パートナーズ
講演会 : ヤン・ケルサレ講演会「リュミエール・マチエール」
      12月5日 東京・津田ホール

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