タイヤの大手メーカーであるピレリー社の新しい研究センターは、ミラノ北部の新興開発地域でもっとも目立つ建物である。この地域一帯の再開発コンペで我々が優勝し、現在建設工事が行われている。700,000m2という広範囲が今回の再開発の対象であり、公営および私営の研究所、ミラノ第2大学本部、住宅、オフィスといった、30,000人以上の人々のニーズを満たすさまざまな施設が予定されている。これは、現在イタリアで建設が進められている都市再開発計画の中でも、恐らく最も重要なものに数えられるだろう。さまざまな特色や機能が混ざり合った合理的かつ「歴史情緒あふれる郊外の街」を目指している。その一画にあるこの研究所は、ピレリー社の新しい企業イメージを強く印象づける役割を担っている。この建物は、明解ではっきりした論理という、あらゆる研究や実験活動の基本概念を具体的なかたちで表現しようという試みの表現をコンセプトとしている。