これは、ケニア・マサイマラ大草原を見下ろす高台に建つサファリパークホテルです。神が与えてくれたままのすばらしい自然、どこまでも広がる空と草原以外は何もない中に道をひらき、川から水を通し、現地で手に入るだけの技術と材料を使い、建築経験のない作業者との気が遠くなるような共同作業で2年間かけてできた建物です。
神が与えた自然の偉大さ、はじめてこの地におりたった時に畏怖の念をいだきました。自然にとけこむことがまず大きな命題。そのため、建築が主張することなく、美しい自然のパノラマをピクチャーウインドウとして、そして太陽、空気、風等の自然エネルギーを最大限にとりいれることは選択の余地がない、必然のことでした。
与えられた条件のなかで、最大効果を。
あたりまえの、20年めの原点がここにありました。