活動地域:インド
ディーパック・ファウンデーション
安定した農業用水の確保により、女性や子どもたちの生活水準を向上させる
安定した農業用水の確保により、女性や子どもたちの生活水準を向上させる
ディーパック財団は、もっとも脆弱な人々の経済的自立を高めることを目的に、女性や子供に焦点を当て、インド全土で活動しています。財団の最終目標は、貧困をなくし、医療と生計の機会を提供することで、女性に生きる力を与えることです。 そのために、農村地域における貧困層の生活水準の向上を目指した女性による酪農共同組合の設立や、子供たちの成長に適した栄養価の高い食事を提供するためのプログラム、就学前教育、出前による健康診断などを実施しています。
水資源管理のための啓発活動
グジャラート州のハロル地区及びカロル地区の約200の村では、住民の多くが農業に従事しているものの、灌漑技術の導入が進んでおらず、農業用水を雨水に頼っているため、天候の影響を受けやすい状況にあります。そこで安定的に農業用水を確保することを目的に、ため池の容量を拡大する改修工事や、農地へ水を分配する灌漑システムの設置を進めています。また、住民の水資源の維持管理能力を向上させるため、定期的な会合や啓発活動を行っています。

・ため池の改修により水の確保が容易になり、近隣の住民と農民の双方に利益をもたらすことができました。2017年は雨季の降水量が非常に少ない年でしたが、雨水のため池への蓄積と土地への吸収の関係が良く、予想以上に地下水の水位を高めることができました。このため、以前はインドの正月である10~11月頃までしか利用できなかった村の井戸が、翌年1月まで水で満たされ、利用率が向上しました。(住民)
団体のなりたち
ディーパック財団は、インドのグジャラート州ヴァドーダラーに本社を置く化学メーカーであるディーパックグループのCSR活動を担うため、1982年に設立されました。自社工場のあるナンデサリ工業地区に建設した医療施設を拠点に、設立以来、貧しい家庭の女性や子どもたちの健康管理に取り組んでいます。また現在では、医療提供に加え、経済的に自立が困難な層を対象とした教育や能力訓練の機会提供、持続可能な生計手段を創造するためのプロジェクトなど、活動の幅を拡げています。

カロル地区にある農業用のため池
取水できるようになった井戸
現地住民との話し合い

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