献学以来、世界人権宣言を重んじる「国際基督教大学(ICU)」。今回の本館トイレ改修では、男女別トイレのまま改修したエリアに加え、学生の要望を反映したオールジェンダートイレを新たに設置。使う人が使いたいトイレを選べる環境に生まれ変わった。

建築概要

所在地 東京都三鷹市大沢3-10-2
施主 学校法人国際基督教大学
設計 清水建設株式会社
施工 清水建設株式会社
延床面積 251.1㎡(トイレ83.7㎡×3ヶ所)
階数 地下1階、地上4階
構造 鉄骨鉄筋コンクリート造
竣工年月 (改修)2020年8月

特長

改修の経緯

国際基督教大学(ICU)では献学以来、世界人権宣言を重んじており、すべての学生および教職員が安心して過ごせるキャンパスを維持することを目指している。学内には人権委員会や人権相談制度があり、人権にかかわる啓発活動や相談活動を行っている。性的マイノリティの学生からは10年以上前よりさまざまな要望が寄せられており、寮に性別不問のフロアを設置したり、健康診断ではオールジェンダーの時間を設けるなど学生の声に応えてきた。今回の本館トイレ改修も、男女別トイレのまま改修したエリアに加え、学生の要望を反映したオールジェンダートイレを新たに設置。使う人が使いたいトイレを選べる環境を整えている。

水まわりの特長

オールジェンダートイレへの改修前に実施したアンケートで出たさまざまな声をもとに議論を重ね、利用者の心理から、レイアウト、細部に渡る配慮まで慎重に検討した。レイアウトは、行き止まりのない回遊型とし、人とのすれ違いを軽減できるよう配慮。大便器ブースを90度回転し風車型に配置。大便器ブースの風車型の配置は音の軽減にもつながっている。防犯面では、ブース界壁を天井まで立ち上げ、扉の隙間を可能な限りなくすとともに、ブース内はできる限り凹凸をなくし、カメラなどを設置できないよう配慮している。国際基督教大学の理念を体現する取り組みであり、既存の男女別トイレに慣れた利用者にも受け入れられる、オールジェンダートイレに生まれ変わった。

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